ペイパルの、国内の個人間送金は、手数料が無料です。
でも、送金元をクレジットカードにすると手数料がかかってしまいます。
こういうミス、けっこうやってしまいがちです。
自分も相手も損しないよう送金したい
この記事さえ読めば、ペイパルの送金方法・手数料について基本はおさえてもらえます。
ユーザー規約なんて長すぎて読んでられないので、ここで効率よく要点をひろっていってください。
記事の後半では、慣れない海外送金の手数料を安くする方法についても説明しています。
実はペイパルを使うよりも…。
ペイパル|個人間送金の方法と手数料
ペイパルは国内の個人間送金が無料ですが、海外では手数料がかかります。
- 国内の個人間送金を無料でするには
- 海外送金でかかる手数料
まずは、このへんをしっかり理解しましょう。
国内の個人間送金を無料でするには
国内で個人間送金を手数料無料でするには銀行口座の登録が必要
何回も言っているように、ペイパルは国内の個人間送金が無料でできますが、これは銀行口座の登録をしているときに限ります。
もしクレジットカードから送金をすると、商用支払い(決済)扱いとなり、手数料が発生します。
銀行口座の登録をしていない状態でも、送金は普通にできてしまうので注意したいですね。
ペイパルで個人間送金をするときは、忘れずに銀行口座の登録をしましょう。
海外の個人間送金でかかる手数料
海外の個人間送金でかかる手数料の合計
= 送金手数料 + 通貨換算手数料
ペイパルで海外へ個人間送金をするときは、送金手数料499円がかかります。
そしてこれに追加で、通貨換算手数料4%も。
この合計が、海外の個人間送金でかかる手数料の合計です。
たとえば、1000米ドルを送金すると、手数料がどれくらいになるかシミュレーションしてみましょう。
送金額 | 1000ドル |
送金手数料 | 499円 |
通貨換算手数料 | 1000ドル × 4% = 40ドル |
手数料合計 | 499円 + 40ドル 単純に1ドル = 100円とするなら4499円 |
1000ドルを送金すると、手数料合計はざっくり4500円ほどかかることがわかります。
ペイパルは送金手数料の499円だけをみると一見安いように思えるのですが、通貨換算手数料が割高で、これが手数料全体を引き上げています。
ペイパル|商用支払いによる送金の手数料
商用支払い(決済)での送金は、オンラインの決済するときに利用する方法です。
この用途でペイパルを使ったことがある人は多いでしょう。
または個人間送金を目的として、商用支払いの送金方法を使う人もいるかもしれません。
というのも、商用支払いによる送金はクレジットカードからできてラクですし。
では、そんな商用支払いによる送金の手数料を確認しておきましょう。
国内の商用支払いによる送金でかかる手数料
国内で商用支払い(決済)による送金をすると、以下の手数料がかかります。
前月までのペイパル売上高 | 決済手数料 |
30万円以下 | 3.6% + 40円 |
30万円超 100万円以下 | 3.4% + 40円 |
100万円超 1,000万円以下 | 3.2% + 40円 |
1,000万円超 | 2.9% + 40円 |
たとえば、5000円を商用支払いで送金したときの手数料(前月売上高30万円以下で)はいくらになるか。
5000 × 0.036 + 40 = 180 + 40 = 220(円)
となります。
この手数料は相手負担です。
なので相手に振り込まれるのは
5000 – 220 = 4780(円)
ということになりますね。
手数料が、送金を受けとる相手負担というところも理解しておきたいポイントです。
送金する側が負担する手数料は特にありません。
海外の商用支払いによる送金でかかる手数料
海外へ商用支払いによる送金をするときの決済手数料は以下のようになります。
前月までのペイパル売上高 | 決済手数料 |
30万円以下 | 4.1% + 40円 |
30万円超 100万円以下 | 3.9% + 40円 |
100万円超 1,000万円以下 | 3.7% + 40円 |
1,000万円超 | 3.4% + 40円 |
海外への送金では上記に加え、通貨換算手数料がかかります。
ここは個人間送金でも商用支払いでも同じ。
受け取り側が手数料を負担するとき、送金額の3%が通貨換算手数料になります。
決済手数料と合わせると、海外への商用支払いによる送金手数料全体としては以下のようになります(売上30万円以下の場合)。
商用支払いの海外送金でかかる手数料の合計
= 7.1% + 40円
この手数料は普通の銀行などと比べても割高です。
記事の後半ではペイパル以外の選択肢も紹介していますので、海外送金をするときはぜひ参考にしてください。
その前に、ペイパルのアカウントについて説明しておきます。
ペイパルのアカウントは3種類ある
ペイパルのアカウントは3種類あります。
パーソナル・アカウント
パーソナルアカウントは、支払いのみが可能なアカウントです。
オンライン決済をするだけならパーソナルで十分です。
プレミア・アカウント
プレミアアカウントでは、支払いに加え、個人間送金もできるアカウントです。
パーソナルをアップグレードしたもので、基本的にパーソナル同様、個人用のアカウントです。
パーソナルからプレミアにするには、本人確認が必要です。
免許証などの書類のほか、銀行口座の登録(振替設定)でも本人確認ができます。
ところで、ペイパルで国内の個人間送金(手数料無料)をするには、銀行口座の登録が必要でしたよね。
そして、この銀行口座の登録でプレミア・アカウントの本人確認ができる。
ということは、個人間送金をしようとして銀行口座を登録すると、自動的にプレミア・アカウントになっているんですね。
なんだか、わかりやすいような、わかりにくいような。
ビジネス・アカウント
ビジネスアカウントは個人事業主、フリーランス、法人としてペイパルを利用するためのアカウントです。
ビジネスアカウントにすると、こんなメリットがあります。
- 法人名・事業名での登録ができる
- 複数ユーザでログインできる
- ペイパルアカウントを持ってない人からでも送金を受けとれる
ビジネス用のアカウントはビジネス(商用支払い)専用であり、個人間送金はできません。
ペイパルのビジネスアカウントを使いつつ、個人間送金もしたいときは、アカウントを複数もつといいでしょう。
ペイパル|送金手数料を安くする2つの方法
ペイパルはオンライン決済・送金サービスとして、海外では圧倒的な知名度を誇ります。
ただし、手数料が必ずしも安いとは言えません。
有名どころという理由で使い始めるのはいいですが、頻繁に送金するとなると、すこしでも手数料を抑えたい。
そこで、送金手数料を安くする方法を2つご紹介。
小額な商用支払いなら小額決済(マイクロペイメント)
ペイパルでは、比較的小額な決済の手数料がお得になる、小額決済(マイクロペイメント)があります。
小額決済用の手数料がこちら。
決済手数料(国内) | 5% + 7円 |
決済手数料(海外) | 6% + 7円 |
頻繁に小額な決済をするなら、こちらがおすすめです。
ただし、大きな額の決済を小額決済ですると、逆に手数料が高くなるので注意。
取引する商品の代金が以下の場合なら、少額決済を利用したほうがお得になります。
前月までのペイパル売上高 | 商品代金(国内) | 商品代金(海外) |
0〜300,000円 | 2,357円以下 | 1,736円以下 |
300,001〜1,000,000円 | 2,062円以下 | 1,571円以下 |
1,000,001〜10,000,000円 | 1,833円以下 | 1,434円以下 |
>10,000,000円 | 1,571円以下 | 1,269円以下 |
小額決済をするには別途、カスタマーサービスに電話で申請をする必要があります。
いちど小額決済の適用が始まると、通常の手数料は適用されなくなります。
通常の手数料に戻すには、また電話でやりとりをしなければならず、すこし手間です。
そんなときはアカウントを複数つくっておいて、使い分ける方が現実的です。
より安く海外へ送金するならTransferWise
ペイパル以外でおすすめしたい送金サービスがTransferWiseです。
TransferWiseは2011年にロンドンを本拠地として創業した国際送金サービス。
ニューヨーク、シンガポール、エストニアなどに事務所を構えています。
TransferWiseの送金の仕組みは知れば知るほどおもしろいですが、実際の現金は海外に流れていないのです。
独自の海外送金の仕組みにより、中継銀行を経由せず、そのぶん中間マージンとしての手数料が発生しません。
為替手数料もありません(実際には通貨の交換をしていないから)。
「で、結局どれくらい安くなるの?」
知りたいのはここですね。
TransferWiseのWebサイトでは、簡単に送金手数料のシミュレーションができるようになっています。
送金額を入力すれば受取額が表示され、合計コストがいくらかわかります。
ペイパル、楽天銀行、その他主要な銀行との比較も一目瞭然。
いちどシミュレーションを試してみてください。
多くの場合、TransferWiseが最も安くなることがわかります。
安く海外送金ができる方法を探している人には、TransferWiseがおすすめです。
まとめ|ペイパルの送金方法・手数料と海外送金を安くする方法
ペイパルの送金では以下を送金方法・手数料を整理して理解しましょう。
- 個人間送金
- 商用支払い
- 国内送金
- 海外送金
- クレジットカードからの送金
- 銀行口座からの送金
- パーソナル・アカウント
- プレミア・アカウント
- ビジネス・アカウント
送金においては、不要な手数料を負担したり、あるいは相手に負担させたりすることは避けたいですね。
海外への送金では、TransferWiseだとより手数料を安くおさえられる可能性が大きいです。
頻繁に海外送金する人は、手数料もバカにならないので、検討してみてください。